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お問い合わせいただきありがとうございます
こんにちは。長崎市のピアノ教室スタジオアポロ、主宰の野中です。
いつも温かいご関心をお寄せいただき心より感謝申し上げます。
現在、ピティナ教室紹介ページを含むすべての公式からの入会募集のご案内を一時的に停止しております。
ありがたいことに空き時間ができた際、ホームページ掲載前にタイミングよくお申し込みをいただいたり、ご紹介を頂いたりと事務作業や更新が追いつかず掲載まで辿りつけていない状況です。
ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません💦
在籍の生徒さんのスケジュール調整を優先しているため空き時間が流動的になっておりますが、ちょうどのタイミングでお問い合わせをいただけましたらご案内できる場合もございます。
ご興味のある方はHPお問い合わせフォーム、または公式LINEアカウントよりお問い合わせくださいませ。
最近は幼児さん3名ご縁を頂き、私も心新しく楽しく取り組ませて頂いております。
進む先を見て、丁寧にレッスンしていけたらと思っています。
🌷 お問い合わせいただいた皆さまへご案内です🌷
HPのお問い合わせフォームからのご連絡には、通常24時間以内にお返事しております。
もし返信が届いていない場合は、
・キャリアメール(@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@softbank.ne.jp など)の受信設定
・迷惑メールフォルダ
・ドメイン指定の設定
をご確認の上恐れ入りますが再度ご連絡くださいませ。
また、公式LINEアカウントからも1対1でのご連絡が可能です。お急ぎの場合や確実なご返信をご希望の際は、そちらもご利用ください🌿
映画『ピアノフォルテ』を観ました
こんにちは。
長崎市のピアノ教室スタジオアポロ、主宰の野中です。
ご訪問頂きありがとうございます♪
以前から気になっていた映画『ピアノフォルテ』。
広告を見かけて心惹かれていたところ、長崎ではセントラル劇場で上映されると知り急いで観に行ってきました。
この作品は、前回のショパン国際ピアノコンクールに密着したドキュメンタリー映画です。
配信やアーカイブで見るステージ上の彼ら(彼女ら)は、まさに「天才」と呼ぶにふさわしい存在...完璧な技術と集中力で膨大なプログラムを弾きこなし、ステージの上ではまるでスーパースター。
けれども、カメラは舞台裏の静かな緊張、弾き始める前の浅い息遣い、恐怖や不安の表情を映し出します。
その一つひとつが胸に迫り、気づけば序盤から涙がこぼれていました。
予選で敗退し、深夜にスーツケースを引いてホテルを後にするコンテスタント。タクシーの中で「家族に伝えたくない、国に帰りたくない…」とつぶやく姿には、言葉にできないほどの切なさがありました🥲
一方で勝ち残った人たちも、ステージを重ねるごとに張り詰めた表情へと変わっていきます。
指導者も家族も本人も疲労の中で、ひたすらピアノに向き合います。
その姿を観ると素晴らしい演奏の裏にあるのは、幼いころから積み重ねてきた血のにじむような努力、そして音楽と真剣に向き合うことの恐怖だったのだと痛感しました。
作中ではピアニスト本人たちも「コンクールは本当に必要なのか?」と話します。
有名な国際コンクールで受賞すれば、その後のキャリアに繋がり、世界中の観客を惹きつけることもできる。
その一方で、限界まで心と体を削りながら音楽を磨き上げる彼らの姿を見ると、“表現するため”に音楽があるのだという当たり前のことを改めて思い出させられました。
それでもやはり、コンクールという場があるからこそ、私たちはこれほど心を震わせる演奏に出会うことができるのかもしれません。
ちょうど今回のショパンコンクールも詳細の点数が発表されたとのことで興味深く観ているのですが、どのタイミングの審査でも満場一致というものは決してなく音楽に点数を付けるのは本当に難しいものなんですね...。
きっとそこにあるのは「勝ち負け」ではなく、音楽に人生を懸けた人たちの祈りのようなものかもしれません。
映画を観て改めて彼らの奏でる音の一つひとつに、心からの敬意と感謝を感じました。
ピアノを教える立場としても、演奏する一人の人間としても、音楽と真摯に向き合う姿がこれほどまでに強く、残酷で美しいものだと改めて感じた時間でした。
ハロウィンチャレンジ
こんにちは、長崎市のピアノ教室 スタジオアポロ主宰の野中です。
ご訪問ありがとうございます♪
おくんちの応援やショパコンに熱中しているうちにあっという間に過ぎ去ったような💦10月ですが、教室では恒例のハロウィンチャレンジを行いました。
お菓子のつかみ取りをはじめ、希望者は「課題曲3曲+自由曲1曲」の中から一つ選び、こわ〜く聴こえる演奏に挑戦するというユニークな企画にも参加できます。
「どうしたら怖く聴こえるかな?」と、それぞれが自分なりのアイディアを探ります。
テンポを速くしたり、あえてゆっくり弾いたり、小さな音で忍びよるように弾いたり、低音を響かせたり…。
初見で弾ける短い曲の中でも、音の表情を変えてみる工夫は一人一人違ってとても面白いです。
また録画を通して「音の流れを意識して弾く」練習にもつながり、子どもたちにとっては遊びの中に学びがある時間となったと思います。
普段のレッスンではなかなか届かないような表現にも、ゲーム感覚でまた仮装してチャレンジしてみるという形だと、ぐっと積極的になれるようで。また録音ということで緊張したり、ミスがあったらもう一回弾かせて!という姿にも成長を感じました。
このイベントを通して、「音をどう表現するか」「どう聴かせたいか」を自然と考えるきっかけになればと願っています。
生徒さんにとってはこっちの方がお待ちかね?な、お菓子のつかみ取りでもそれぞれの個性があふれました🍭
好きなお菓子を真剣な表情で積み上げたり、どれくらい手を広げればいいのか練習を重ねたり…。
中学生高校生も掴み取りに容赦なく参加してくれるのですが、大きいお兄さんお姉さんがたくさん取るのをちょっぴり悔しそうに見ている小さな生徒さんの姿も微笑ましく♡
「大きくなったら自分も!」とリベンジに燃えていました✨
また、家からお気に入りの仮装をしてきてくれた生徒さんも多く、ピアノの前で少し照れながら演奏する姿に心が温まりました。
秋が深まり少し寒くなってくるこの季節。色んなことに何だか少し億劫になったり気持ちが上がらないことってあると思うので、こうした小さな楽しみを目標に教室に来てくれるだけで嬉しいです。
ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました🍬
ショパン国際コンクールが終わりました
こんにちは。長崎市のピアノ教室スタジオアポロ主宰の野中です。
ご訪問ありがとうございます。
さて5月の予備予選から始まったショパン国際ピアノコンクールも、先日のファイナルをもって幕を閉じました。
一次から三次までの配信を楽しみながら、特に10月に入ってからは世界中のピアノファンと同じ空気を共有しているような楽しい日々でした。
ファイナル最終日は深夜スタートでリアルタイムで聴くことはできなかったものの、結果発表が遅れていたためその間にアーカイブを追いかけました。
ファイナルの課題は、ピアノコンチェルトの前に幻想ポロネーズを演奏するという非常に過酷な内容...。
一次から三次を通してすでに膨大なレパートリーを披露してきたコンテスタントたちの精神力の強さに、改めて尊敬の気持ちを抱きました。
結果発表は配信で見守ることができ、コンクールは終了。
受賞された皆さまはもちろん、参加したすべてのピアニストに、心からの拍手を送りたいと思います。
前回のブログで「結果を観る前にどうしても聴きたい」と書いたのですが、やはりあのとき無理してでも聴いてよかったと感じています。
結果が出てから聴くと、「これが◯位の演奏なんだ」「これが“勝った”演奏なんだ」とどうしても先入観を持ってしまいますが、何も知らずに耳を傾けると、純粋に私はこの音楽好きだな、と思える瞬間がたくさんあり。
それはとても幸せな体験でした。
個人的には、一次の桑原さん、三次の牛田さん、Tianyao Lyuさん、そして一次〜三次通してZitong Wangさん、ファイナルではKevin Chenさんの演奏が特に印象に残っています。
どの演奏にも、それぞれの美しさと個性がありました。
今回はファイナリストの中から1位〜6位、そして参加者の中から特別賞が与えられましたが、きっと僅差だったでしょう。(審査員が違えば結果が変わることもあったはずです。)
コンクールは順位が付く場ではありますが、それは誰かを優劣で分けるためではなく、音楽を通して「伝える力」や「表現する勇気」を磨く場でもあるのだと思います。
そしてその挑戦と努力が、次の世代の子どもたちに「ピアノってかっこいい!」「こんな音が出してみたい!」という憧れを魅せてくれるはずです。
そうして広がっていく音楽の裾野こそ、私たち教育に携わる者が見つめたい風景です。
(とはいえもちろん国際コンクールにおける順位や肩書きは、ピアニストにとって、そして業界全体へも大きな意味を持つものだと思います。
それらは演奏会の機会を得るための名刺であり音楽の世界を広げる入り口でもあります。
そういった意味で、コンテスタントたちのこれからの活躍をずっと応援し続けたいです。)
そして最初にも書いたようにそもそも私はダン・タイ・ソンが大好きで目指している音であるので、彼の音や彼の門下生の演奏が好きなのは割と自然なことで、個人的には納得の結果ではあったけどそうでない方もいるかもしれないですね。
ただ音楽は国境も言語も超えて存在しますが、文化的背景や感性の違いを理解しようとする姿勢なくその本質には近づけないと思います。
特に違う言語、地域の文化であるクラシック音楽をアジア人の日本人が学ぶうえで(ましてや最新の演奏に触れにくい長崎で)そこにリスペクトと理解しようとする気持ちが不可欠だと考えています。
ピアノ教育においても、テクニックの習得と同じくらい、他者の表現に対して敬意をもって耳を傾ける心を育てることが大切です。「こうでなければならない」という一方的な価値観ではなく、「こういう音も美しいのだ」と感じ取れる柔軟さ。
今の環境に置ける、自分の考える正しさを思い込まずに、色んな価値観に触れながら学んでいく姿勢、それが学びを豊かにしひとりひとりの個性を育む力になると信じています。
音楽の道に正解はありません。
大切なのは、自分が信じる音を誠実に探し続けること。
コンクールを通じて、ショパンの作品に対する新しい感覚やアイディアを得ることが出来ました。
(またこっそり彼らの情熱に感化されてショパンの楽譜を開いている最近です...)
今回感じた多くの学びを胸に、これからも生徒たちとともに、音と心を育てていきたいと思います♪
ショパンコンクール二次予選を聴いて
こんにちは。長崎市のピアノ教室「スタジオアポロ」主宰の野中です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
最近はすっかり趣味寄りの更新が続いておりますが、今回もその延長でお付き合いください🙇♀️
レッスン中、生徒さんから「先生、顔大丈夫!?」と心配されるほど、ここ数日は夜更かし続きで目が腫れております...。
実は、夜な夜なショパン国際ピアノコンクールの二次予選を毎晩聴いては感動し涙していました。
前回更新したようにショパンコンクールは、5年に一度ポーランドのワルシャワで行われる世界最高峰のピアノコンクールです。
今ではその模様が全ステージ、生配信で届けられるという贅沢な時代になりました。
しかもすべての演奏がアーカイブとして残され、何度でも聴き返すことができ音楽を学ぶ者としてこんなにありがたい機会はありません。
ただし7日からは長崎くんちで早朝から賑やかな日々が続き、ショパコンについては思うように追いかけられなかったのですが、13日早朝に結果が発表されるとのことで、急いでアーカイブを観ながら、最終日の12日夜(日本時間では深夜0時開始)には途中までリアルタイムで聴きました。(二次は一人あたり50分近くのプログラムなのです...。)
朝起きてから録画で観れば良いのにと自分でも思うのですが、どうしても結果を知る前に聴きたかった。
そうじゃないと、無意識のうちに「これが評価された音なんだ」と思ってしまうから。
純粋に、自分の感性で感じたかったのです。
音楽は、本来もっと自由で、個人の感性に委ねられた芸術。なのですがある意味「正解」が決められている世の中で自分の感性を信じること、“みんなが言うから正解”ではなく、“感じる力”を大切に育てていく難しさを感じる最近。
二次に残っているピアニストたちは、もう全員が素晴らしい実力者。けれど響きの明るさや音の密度、フレーズの作り方、そして音楽の呼吸のようなものはどれひとつとして同じではありません。
持っている響きや、使用する楽器、音楽の構成などは個性豊かで(同じメーカーのピアノでもピアニストによって音が変わるのは本当に不思議なこと!)、また曲もエチュードやポロネーズでは同じ選曲が多く、同じ曲でもこんなに違うのか!と本当に面白い。
そんな中で一体ワルシャワではどのような演奏が評価されるのか?それがとても気になりました。(もちろん配信を見ているのみなので実際の響き、会場の空気感は分かりませんが)
特に印象に残ったのは、牛田さんの葬送。その音には、品格があり繊細で、静けさ、そして祈りのようなものがありました。
一次のときは、どこか張り詰めた緊張が伝わってきましたが、二次では完全にご自身の世界に没入されていたように感じます。
全員の音が本当に素晴らしくて、努力と情熱が伝わってきて…胸がいっぱいになりました。
三次予選も始まり、しばらくはショパンの音楽に浸る幸せな日々が続きそうです。







